
はじめに
こんにちは〜スクラムマスターのおはぎ(@ohagi_dev)です!
2025年7月18-19日に開催されたスクラムフェス大阪2025に参加してきました。
私はスクラムフェス初参加だったので楽しめるか不安な気持ちもあったのですが、初心者でも安心して楽しめる工夫や温かい雰囲気が会場全体に広がっていて、自然とイベントを満喫できました。
この記事では、そんな私が体験したスクラムフェス大阪の魅力や学び、会場の雰囲気をレポートします!
スクラムフェス大阪2025とは
Scrum Fest Osakaはスクラムの初心者からエキスパート、ユーザー企業から開発企業、立場の異なる様々な人々が集まる学びの場です。この2日間を通じ、参加者同士でスクラムやアジャイルプラクティスについての知識やパッションをシェアするだけでなく、ここで出会ったエキスパートに困りごとを相談することもできます。
COVID-19の影響でオンライン開催が続いていた中、2025年は数年ぶりに現地での開催が実現。
過去回に参加されていた方にお話を伺っても現地開催を待ち望んでいた声が多く、直接顔を合わせて語り合う喜びが会場に溢れていました。皆さん本当にエネルギッシュでしたね…!

キーノート
How much code did you throw away today?
オープニングはJames Coplien(@jcoplien)さん
トランクベース、セットベース、アレグザンダーなど初耳/深く知らないワードが多く、勉強不足を痛感する不安な幕開け。
正直に言うと、全然話について行けませんでした…が、開き直って「そういう世界もあるんだな」と割り切りの気持ちでCopeさんの熱量を楽しませていただきました。笑
資料や動画があがったら改めて内容を咀嚼していきたいと思っています。
最高のステークホルダーになるために
クロージングは岩瀬 義昌(@iwashi86)さん speakerdeck.com
意思決定について、壁打ちや対話も大事だがいいから決める。
自分の経験上でも(必要に応じて対話はしつつも)リーダーシップを取って決めてくれる上司がいると心強く感じた場面が多いですね。 そして意思決定をしてくれるからこそ、POやPdMが孤立したり対立構造になるというのも納得感があり、感謝の気持ちを忘れずサポートの心構えをしていきたいと感じました。
チーミングや文化づくりについては、コミュニケーションの大切さを再認識。そういえば自分は仕事の話しかしてないし、大切にしたい文化は全然振り返りできてないと反省。ゾウさんから目を背けない(elephant in the room)話を受けても、自分は些細な事ばかりに目を向けてきたなと。
こうした反省が二日間通して続く中で、卑下しすぎないを最後に伝えてくださったのは私にとって救いでした…! まるで心を読まれているかのようで聴き入ってしまいましたね。
継続したボトムアップ活動はトップダウンにフリップする(可能性がある)という話も、自分にもできることがきっとあると希望を感じることができましたし、総じて自分も頑張っていこうと前向きになれる素敵なお話でした。
セッション
Outcomeの設計と計測のやり方
yoh nakamura(@yohhatu)さん www.docswell.com
Outcomeという言葉は普段からよく耳にするものの言ってる人によって微妙にニュアンスが違うように感じたり、かと言って自分の中で明確な定義や用途を持っていたわけでもなかったので、解像度を上げたい思いで参加しました。
特に興味深かったのが、効果がない、副作用がないものもOutcomeの一種ということ。
これまでの自分は、予期していたポジティブな作用が実現した時にOutcomeが生まれるイメージだったので目から鱗でした。
というのも、OutputやOutcomeは人の評価にも繋げられがちで、ポジティブな側面を見せなきゃと思い込んでいたことに気付かされました。
セッション内ではOutput, Outcome, Impactは人やチームの評価に使わないことが繰り返し言及されていましたが、まさに自分がアンチパターンを踏んで固定観念を持っていたこともあり、強く共感する内容でした。
またロードマップにOutcomeを書くというのも刺さりましたね。開発チーム内、ステークホルダーとでも対話が難しいと感じる側面はきっとOutput, Outcome, Impactの繋がりが意識できてなかったからだと。それぞれ責務を負ってる人がそこしか見えないと話が噛み合わないよなと腑に落ちました。
「どう育てるか」より「どう働きたいか」ーースクラムマスターの最初の一歩
Takahito Hirakawaさん speakerdeck.com
タイトルを見て直感的に「今の自分に必要なことだ!」と感じたので参加しました。
直感は当たっていて自分はなぜスクラムマスターをやりたかったんだっけ?という問いは核心を突かれた気分でした。
思い返せば初めてスクラムを体験した時にワクワクして、この感動を深掘りしたい!広げたい!と思っていた開発者時代。スクラムマスターとなり、いつの間にかスクラムガイドを突き詰めるだけの人になってしまっていました…
スクラムマスターはスクラムを確立させる責任があるんだと思って行動してきましたが、メンバーを窮屈にさせることは元々自分がやりたかったことではない。まさに育てようと考えたのが仇となり、原点に立ち返る思いでした。
生きた言葉でチームと向き合う、わかっていたつもりだけど全然できてなかったとハッとする話でした。
誰も仕様を知らない──負債を倒すチームをゼロから作った話
ターク(tark_ann)さん speakerdeck.com
私のチームでも負債にはよく頭を抱えているので、何か参考になる情報を持って帰りたいという思いで参加しました。
冒頭の技術負債は共感のオンパレード。直すにも仕様が曖昧で関係者を巻き込みながらリードタイムが伸びていくのは強く共感しましたし、どこも同じような悩みがあるんだなと勝手に親近感を覚えていました。笑
そしてスクラムの話へ移る中で変な邪推をする前に直接聞こう!という話。一般的にアンチパターンだとしても自分たちにとって有効かを考えるという話も合わせて、とても刺激になりました。
というのも、これまで一般的なアンチパターンだからと避けたり、世の中のベストプラクティスを参考にしがちで自分の環境に向き合っていなかったなと。
また、チームvs課題というのも強く共感しました。
私のチームでも何かがうまくいかない時に個人の問題として捉える瞬間がこれまでに何度もありました。責任感が強いのは良い側面もあるのですが、メンバー間のサポートや協力的な雰囲気づくりとして、個人で悩まない / 解決案がなくても一旦チームの共通認識にすることはすぐに真似していきたいなと感じました。
スポンサーLT
AI時代における変革の入口-100年後も語られる25年のために
きょん(@kyon_mm)さん speakerdeck.com
とても視座が高い話で圧倒されました…!
とは言っても課題があるからこそチャンスであり、チャレンジしていく必要があるという考えは自分たちの環境においても言えることで共感できましたし、話の流れがわかりやすく「難しい話だけどなんかわかるかも」とワクワクする不思議な体験でした。
また、第四時産業革命や開発手法のパラダイムシフトの話を受けて、とてつもない転換期にいることを自覚しました。確かにいつまでもアジャイルが良いとは限らないし、AIも含め時代に合わせた変革が必要で、それに適応する心構えを持ちたいなと。
総じて興味を唆られる話の連続で、もっと深く話を聞いてみたい!と思いました。LT枠では全然時間が足りない!!!
その他
コーチーズクリニック
コーチーズクリニックとは、アジャイルコーチと1on1で悩みを相談できる場です。
最初は一人一枠だったのですが、枠が増えて二枠まで申し込めたので、貪欲に二枠いただきました。
- Kiro(@haradakiro)さん
- yoh nakamura(@yohhatu)さん
1on1なので個人の具体的な悩みを相談できますし、対話しながら自分の理解を深めていけるのは、セッションでは体験できない貴重な時間でした。
個人的な話なので詳細な内容は割愛するのですが、もしまたコーチーズクリニックを受けられる機会があれば必ず受けたいと思っています。
本当に有意義な時間でした。Kiroさん、ようさんありがとうございました🙇♂️
701に集合!知り合いを増やす会【番外編】〜誰かとランチに出かけよう!〜
「折角たくさんの方が集まっているし、誰かと話したい!でもどうやって声かけよう…」そんな悩みを解決する素敵な企画でした。
完全ランダムでマッチングしたメンバーとランチにいくという企画で、初参加でも輪に入りやすい仕組みが素晴らしいな〜と感じました。
ランチの写真を撮ってDicordにシェアしよう!というミッションも用意されていて自然に仲良くなれる雰囲気があり、昼休憩ですら楽しかったです!
懇親会
両日共に希望者を募って開催される懇親会がありました。
私は初日の二次会まで、二日目の一次会まで参加させていただきましたが「実質コーチングやん!」と思うほどに親身に相談に乗ってくださったり、みなさんそれぞれの活動を伺うことができてとても刺激になりました。
スクラムフェス初参加の方を優先にしてくださったり、人を繋いでくださったりと運営の方にも頭が下がる思いでした…!
おわりに
参加したかったワークショップを逃したり、時間配分を見誤ったり。タイミングが合わず話してみたかった方に声をかけられなかったりと、個人的にはいくつかの課題もあったのですが、それを踏まえても十二分に楽しむことができました。
これはひとえに、運営の皆様や参加者の配慮や熱量のおかげだったと思っています。ずっと良い空気でした!
またの機会があればぜひ参加したいと思える素敵なカンファレンスでした🙌