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千株式会社のエンジニアによるブログ

AI活用読書術:もくもく会でも活かせる!25卒新卒が実践する「AI読書ワークフロー」

はじめに

はじめまして!ものづくり部のパートナー開発にジョインした25卒のしんちゃんです。

最近のAI関連の進捗が早いですね。

恐らくは音を置き去りにしたネテロ会長の正拳突きくらい早いです。 開発や資料作成、議事録など、多くの場面でAIが活用されていて、私も常に目を光らせてます。

ただ同時にこれあまり活用してなくね?ってものがあるのでそれについて書かせていただきます。

それは何か...「読書」ですね。

なので今回は私が実践している内容に「AI読書ワークフロー」とかそれっぽい名前をつけて具体的な内容と効果を話していきたいと思います。

いきなり結論から出します。

↑ちなみにこのスライドはCursor活用。Marpを使って出してます。


※注意点:このワークフローは電子書籍を前提としています🙏

もちろん紙の本でも問題はありません。

ただコピペしやすい、すぐPCでAIに投げられるという利便性を活かした方法なので、紙の本を愛用されている方は、電子書籍への移行を検討していただくか、手動でテキストを入力する必要があります。

それでは、「AI読書ワークフロー」について話していきます。🗣️


🎯 3つの価値観に基づいたフローについて話す

このワークフローでの基盤となる価値観3つ話します。

1. 再現性 - 他の本でも、業務でも使いまわせるサイクル

「この方法は他の本にも使えるのか?」「本以外の業務でも応用できるのか?」

一冊の本に特化した方法ではなく、どんな本にも、どんな学習にも応用できる汎用的なサイクルが基盤です。せっかくならPDCA活用は発展できる形がいいですからね。

2. 共有アウトプット - 人に見せる前提で知識を深掘り

「最初から人に見せる前提で整理することで、知識の深掘りが自然と身につく」

他の人に共有しやすい状態にまとめることで、曖昧な理解では済まされなくなります。このプレッシャーが漠然とした読書に良いスパイスになる。

そして、他者から新しい視点や意見をもらえることで、新しい発見もあります。どこかに穴があっても早いうちに塞げるので「共有前提」の思考を意識したいです。

3. 実践性 - 知識から知恵に蒸留できるようにしたいね

「本は知識ベースなので、そのままにしがち。そこにAIを活用することで見返せる状態を作り、業務・日常で活用できる状態にしたい」

読んでそのままだと忘れてしまうので、「いつでも取り出せる」「すぐに活用できる」状態を目指しましょう。知ってるだけの知識から、実践して人に話せる知恵にできるのが理想ですね。

❓ 「AI読書ワークフロー」って何?

読書前、読書中、読了後

AIツールを上手に使って、理解度と知識の定着を増やす流れです。

主な目的は以下の通りです:

  • 読書の効率アップと理解度向上
  • 知識の定着と記憶力アップ
  • 読書内容の整理とシェアの促進
  • 継続的な学習サイクルの確立

よくある「内容なんだっけ」「この用語なんだっけ」「この本読んだけど特に変化なし」の人におすすめです。


🛠️ 使うAI・ツールとそれぞれの役割

AI・ツールを、どんな風に使うのかご紹介です。

1. Gemini - 要約・整理の先生

読んだ本の内容をGeminiに投げます。コピペした用語なり、自分でメモした内容、質問など。 章を区切って投げるのもわかりやすいです。大事なポイントを抜き出して、章ごとの要点をきれいに整理してくれます

2. Cursor - 質問攻めと理解を深めるマイブラザー

Geminiで作った要約をCursorに貼り付けて、もっと深く理解するための質問をしてみましょう。5W1Hを意識して質問するとおすすめです。 1度に沢山深掘りしなくても分からないことに後から気づいたらまた聞けば大丈夫です。

3. Marp(拡張機能)- スライドでまとめてくれる。

話し合った内容をMarpでスライドにまとめると、後から見返すのが楽ですし、他の人との共有もお手軽にできます。

4. NotebookLM - 問題作成で知識定着!

読んだ内容をもとに、理解度を確認するための問題を作ってもらいます。主に復習や実際分かってるかを知りたいときに使えます。


🔄 具体的な使い方フロー

じゃあ、具体的にどうやって進めるのか、ステップごとに話します

ステップ1: Geminiでざっくり整理!

  1. 読んだ本の内容・メモをGeminiに要約してもらう。
  2. 大事なポイントを抽出してもらう。
  3. 章ごとの要点を整理してもらう。

ステップ2: Cursorでもっと深掘り!

  1. Geminiの要約内容について、Cursorに質問する。
  2. 対話しながら理解を深める。
  3. 関連する知識も補足してもらう。

ステップ3: Marpでスライド作成!

  1. 後で見返しやすいシンプルなスライドを作る。
  2. 他の人にもシェアしやすい形にまとめる。
  3. プレゼン資料としても活用できる

ステップ4: NotebookLMで問題作り!

  1. 理解度を把握するための問題を作ってもらう。
  2. 知識の定着用にクイズを出してもらう
  3. 復習用の教材として活用する

💡 意識したい点について

1. 「浅く広く」より「狭く深く」

1つ目は、とにかく深掘りすることです。並行して読書する方には合っていないと思います。ですが同時読みは3冊くらいまでじゃないと、後半は読了が目的になりますからね。 なので1冊の本について、深く理解することを大切にしています。

2. 気軽に知識共有!

2つ目は、気軽に知識共有です。作成したスライドや問題は、チーム内なり、学習仲間なりに投げましょう。 指摘がきても、スライドやクイズが悪いのであって自分は否定されていない。気づいて修正したらOK。そういう気持ちで気軽に投げておきたいですね。


📈 実際にやってみてどうだった?

1. 効率は上がった

以前は難解な1冊の本を読むのに時間がかかりモチベが半減しました。ですが、困ったらAIに聞けるので重要なポイントを把握しやすく、次のアクションが見えると思っています。特に顕著なのが、技術書やビジネス書ですね。要約と深掘りを並行して行う作業がしやすいです。

2. 忘れることが減った

見返しが簡単になり、実践は資料に追記すれば良いので記憶や使い方として浮かぶ。Marpで作ったスライドを見返すことで、大事なポイントなど思い出せるので、活用したいときに見れるようになった効果ですね。他にも人と共有する内容なので、内容を単体ではなく紐付けて考える点が記憶定着に良いのかなと思います。

3. 賞賛されてハッピー

難解な本ほどこの方法は役に立つと思っています。だからこそ、その資料を共有すると喜ばれるので読書自体のモチベが上がりますね。 積読になるとそこから得るものがなくなりますから、モチベUPは読書サイクルにおいて大きな効果だと思います。

4. これからも活用のやり方をよくできそう

最近知ったのですが、「NotebookLM Web Importer」というサイトや動画をNotebookLMにすぐインポートしてくれる拡張機能があります。 技術本を読んだ時などに、この本は実践でどうしたらいいのか漠然としてる。この知識ってどう活用するの?みたいな悩みが、実践した方のサイトをインポートすることで参照できるようになります。まだ使えそうな便利機能を知らないだけであると思うので、これからはその部分を取り込んでいきたいですね。

5. 専門性が高すぎる本は少し困った

「NotebookLM Web Importer」で困った話ですが、あまりにも専門的すぎる本は、それについて書かれたサイトが全然ないということがありました。 これには本を読むかAIに聞くしか選択肢が減るので少し困りましたね。 ただこの方法を活用しているからこそ、AIにすぐ聞ける選択肢がとれたとも考えてます。

6. Marp。簡易的なスライドではすごく便利だが....

Cursorにデザインを伝えて、細かくスライドで出してもらいました。 ただ配置などのデザインは苦手なようで、シンプルなスライドになってしまいます。 簡易的サッと出すスライドなので良いですが、この辺は精度の高いスライドを作る別の方法を考えても良いかもしれないです。

↓こちらは失敗例 Marpを使って「3つの状態が矢印で繋がる感じ」と漠然と投げるとなんとも言えないレイアウトが出来上がってしまいました。

逆にこのようなシンプルな用語と意味が繋がったスライドは得意なようです


🎉 おわりに

今回紹介したワークフローが、読者の役に立てば幸いです。

最初は、AI・ツールとの対話に時間がかかったり、普段より読書ペースが落ちることもあるかもしれません。

ですが「復習しなければ1ヶ月後にはほとんど忘れてしまう」 「24時間以内に復習すれば、記憶の定着率が大幅に向上する」 といった研究結果もある通り、人は忘れやすいので定期的な復習ができる読書サイクルを目指したいものです。

私自身、AIを活用しないと1冊の読書にそこまでリソースを割くことはできないので助かってます。

それと今回の方法は最適解だとは思っていません。最初にAIの発展について言及したように、より便利なAIやツールがあることもあり得ます。 なので今回の記事を参考にやり方を自分用に変えてとりあえず試してみるようにするのがおすすめです。


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